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太田まりこさん

3月 23rd, 2012|件のコメント


2007年4月よりベトナム ホーチミン市にて勤務。旅行代理店勤務、雑貨・洋服店勤務を経て、2011年11月より日系縫製工場で生産管理を担当。

「待っているよりも、自分から動き出したい」

濱田:新卒でベトナムにいらっしゃった太田さんですが、海外で働きたいという思いはずっと持っていらっしゃったんですか?

太田:そういう気持ちはあったんですけど、はじめから新卒で海外に就職しようと思っていたわけではなく、日本でも就職活動をしました。もともと物流や貿易に関心があって、関連のある会社を中心に就職活動をしていたんです。でも、日本の企業だとある程度経験を積まないと海外なんて行かせてもらえないし、結婚のことも考えるとそんなに時間がないじゃないですか。だからこれは待っていられない!と思って自分で出ることにしたんです。

濱田:なるほど。でも、なぜベトナムなんですか?

太田:海外で働こうと思った時に、ぱっと思い浮かんだんですよね。というのも私、学生時代にベトナムでホームステイをしたことがあって。他の国にも行ったことはあったけど、ホームステイという形で現地の人たちと深く関わったのはベトナムが初めてだったから、思い入れが強かったんだと思います。

濱田:学生時代の経験があったからこその選択だったんですね。

太田:そういう意味では、就職先の会社を決めた時もそう。こちらに来た当初は日系の旅行会社に勤めていたんですが、実はその会社、学生時代にベトナムに来た時にお世話になった会社だったんです。ベトナムで働こうと決めて、挨拶がてらその会社に連絡をした時に、「うちで働きませんか?」と誘っていただいて。それがきっかけで就職先が決まったんです。

濱田:海外ではそういう縁で就職先が決まることもよくあるみたいですね。

太田:そうですね。私の目的はベトナムで働くということだったので、そもそも働く会社にはあまりこだわっていなかったんです。日系の会社というのも初めての海外で働く場所としてはいいかな、と思って。

濱田:それにしても新卒でベトナムに就職とは、すごい行動力ですね!

太田:私、やりたいと思ったらどうしてもやりたくなっちゃう性格なんですよね。待っているよりも自分から動き出したい、というタイプです。

「もっと現地の人たちと深く関われる仕事がしたかった」

濱田:今働かれている縫製関係の会社でのお仕事について教えてください。

太田:旅行会社から転職して雑貨屋で働いていたんですけど、去年その雑貨屋の社長がベトナムで縫製工場を設立するお手伝いをして、今はそこで生産管理をしています。こちらで生産した洋服を日本に輸出しているんですよ。

濱田:転職されたきっかけは何だったんですか?

太田:旅行会社で働いていた頃に、知り合いの紹介で今の会社の社長と知り合ったのがきっかけ。社長は日本人なんだけど、当時ホーチミンに雑貨屋を持っていて、ちょうどそこのマネジメントをする日本人を探していたんです。私ももともと旅行会社で1年くらい働いたら次のステップに進もうと思っていたから、ちょうど良いなと思って転職したんです。

濱田:はじめから1年くらいでの転職を考えていたということですか?

太田:そうですね。というのも、私はもっと現地の人たちと深く関われる仕事をしたいと思っていたんです。でも、旅行会社では一緒に働く人もお客さんも日本人なのでそれは難しくて。だから海外で働くきっかけとしてはとても良い会社でした。一方、転職先の雑貨店での仕事は、一緒に働くのは現地スタッフだし、お客さんも日本人とは限らない。その環境に惹かれて転職を決めたんです。

濱田:やりたいことがあったというよりは、環境的な要因で転職されたんですね。新しい職場で何か学んだことはありますか?

太田:今の会社では自分の仕事以外にも、現地のスタッフ管理や、全体的な動きを見る立場にいるので、マネジメントの経験が出来ていい勉強になっています。後は会社の立ち上げや輸出の仕事に携われたことは大きい。もともと物流や貿易をやりたいという気持ちはあったけど、思いがけず実際にそういう仕事をするようになって、こういう仕事がやりたかったんだ、と改めて認識することが出来ましたね。

濱田:やりたかった仕事が出来ているなんて素敵ですね!

太田:確かにいい環境だと思います。でも、実は私は全体を把握して何かをマネジメントしたりすることにあまり興味がないことがわかったんです(笑)。それよりも貿易なら貿易、物流なら物流と、一点を掘り下げて追及したいタイプ。だから今後はもう少し貿易関係の仕事に特化した仕事もしたいと思っています。

「郷に入れば郷に従うという姿勢が大事」

濱田:今後も今の会社で働かれる予定ですか?

太田:いえ、実は今やっている仕事がある程度落ち着いたら、その先については少し考えようと思っています(笑)。

濱田:それはどうしてですか?

太田:1つは自分の私生活を考えてのこと。27歳にもなると色々と考えるようになるんですよ(笑)。30過ぎには結婚出来たら良いなと思っているんだけど、私は結婚するまでにもう1つ上のステージに行って経験を積みたいんですね。でも、そうするには早い段階で見切りを付けないと、このまま同じ環境に居続けてしまうと思うんです。だから、今の仕事も好きですが、ある程度のところで別のステップに進もうと思っています。会社の目指す方向性と自分の進みたい方向性に少しズレを感じてきている部分もありますしね。

濱田:方向性のズレとは?

太田:私はもともと現地社会に入り込んで、現地の方と同じ目線で物事を捉え、色々な経験をしたいと思いベトナムへ来ました。旅行会社から今の会社に転職したのもそれが理由。でも、会社が事業を拡大して日本人との情報交換とか取引が増えたことで、日本人コミュニティとの付き合いが深くなってきて。これがベトナムへ来て目指したかった方向性かといえば、そうでない気がしてきたんです。ベトナムにはベトナムのルールややり方があって、仕事・生活の中では、いかに相互理解を深めていくかが重要になります。ベトナムを含めてアジアは今どんどん成長していて、日本人が思っている以上に経済的な差はなくなってきている。だからこそ、これからはますます郷に入れば郷に従えという姿勢が日本人には必要になってくると思います。これは単に、相手のやり方を受け入れるとか、相手のやり方に従う、ということではなく、その環境に『適応する』という意味においてです。

濱田:確かにこれまでのような日本のやり方は通用しないかもしれないですね。でも、それもまた面白そう!

太田:その方が面白いと思うし、やっぱり海外で働くなら海外らしい働き方をしたいですよね。だから私はベトナム人と同じ土台に立って、切磋琢磨したい。これからも自分の進みたい方向に向かって頑張っていきたいと思います。