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杉本美保さん

濱田 真里
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北海道出身。専門学校卒業後、TNKトラベルJAPANハノイに就職。

「日本で就職出来ないからではなくて、自分で選んで海外に行く」

濱田:杉本さんはベトナムに来てどのくらい経つんですか?

杉本:専門学校を卒業してすぐに今の会社に就職したので、ちょうど2年半経ったところです。

濱田:なぜ新卒で海外就職をしようと思ったんですか?

杉本:元々は地元の札幌で生活しようと思っていたし、学校を卒業したらみんなと同じように大手企業に就職して…と考えていたんです。でも、地元にいては親に甘え続けてしまうし、なんとなくこのままじゃ駄目だなという思いもあって。それで日本を離れることにしました。今働いている旅行会社は前にベトナムに旅行で来た時に使ったことがある会社で、学校を卒業してこれからどうしようかと考えていた時に、ここのことを思い出したのがきっかけで働きたいと思うようになったんです。

濱田:それにしても、新卒で海外に飛び出すというのは勇気がいることだと思います。

杉本:多分若いから出来たんでしょうね。若くて背負うものが無かったからこそ、何も考えずにポーンと出て来れちゃったという感じです(笑)。

濱田:確かに若いからこそ出来ることってありますよね。でもご両親は反対されませんでしたか?

杉本:そこまで強く反対はされなかったけど、パスポートも持っていないくらい海外とは縁のない両親だったので、理解してもらうのは大変でした。私自身もここまで育ててくれた両親に、日本の会社に就職せずベトナムに行くということに後ろめたさがありましたし。でも、日本で就職出来ないから海外に行くのではなくて、自分で選んで海外に行くのだということをどうしても理解してもらいたかったので、両親とは日本で就職活動をして3社内定をもらったらベトナムに行くという約束をしたんです。それで何とか3社内定を頂けて、無事こちらに来ることができました。

「日本の常識を崩さないと、ベトナムではやっていけない」

濱田:ところで、ベトナムのハノイを選んだのには何か特別な理由があったんですか?

杉本:旅行で来たことはあったんですが、特別なこだわりがあったわけではないんですよ。とにかく海外で働きたかったので、受け入れてくれるところがあればどこでも良いと思っていました(笑)。でも、ハノイを選んだのは直感。ベトナムで働くことが決まって、最初は旅行で来たことのあったホーチミンを希望していたんですが、後でハノイに来た際に、ここだ!と感じて。

濱田:海外で働かれている女性って、直感で行動される方が本当に多いんですよね。実際にこちらでお仕事をされてどうですか?

杉本:大きい規模ではないですし、若い人たちにもチャンスを与えてくれる会社なので、日本で働いていては出来ないような経験を沢山させてもらっています。人にも環境にも恵まれて、今は本当に仕事を楽しんでいます。

濱田:楽しくお仕事をされているというのが伝わってきます。でも、悩んだり、辛いと思うこともありませんか?

杉本:働き始めた当初はありましたね。今は一緒に働く日本人の数も増えたけど、その頃はちょうどスタッフが沢山辞めた時期ですごく忙しかったんです。何も分からないまま全部自分でやらなきゃいけなかったし、オフィスにダンボールを敷いて寝泊りをすることもあったくらい。今思い返すとあの頃も楽しかったなと思いますが、当時はハプニング続きで本当に大変で、何のためにやっているんだろう?と思うこともありましたね。

濱田:こちらで働いているとハプニングが多そうですよね(笑)。

杉本:ハプニングだらけですよ(笑)。だから日本の常識を崩さないと、ストレスでやっていけなくなる。時間はあってないようなものだし、ミスをしても謝らないし。でも、そうやって違うからこそ気付けることも沢山あるんですよね。大変なこともあったけど、今はここまで辞めずに進んで良かったと思っています。

濱田:確かに若い頃は少しくらい悩んでも進み続ける勢いは大切ですよね。

杉本:そう思います。戸惑ったり考えたりするが無駄だというわけではないけれど、若いうちって考えも未熟じゃないですか。だから若い時は何も考えずに突き進む。そうすれば結果は後から着いてくると、ベトナムに来てから実感しています。

「これからは私たち若者が中心になって、日本を元気にしていきたい」

濱田:今後も今の会社で働かれる予定ですか?

杉本:実は今の会社で働くのはあと半年の予定なんです。もともと2年働いたら、会社を辞めて次のステップに進もうと思っていたので。次に何をするかはまだ構想段階なんですが、ベトナムにはもう少しいるつもりです。

濱田:日本で働くことは考えていないんですか?

杉本:それも考えたんですが、今は自分で何かを始めようと思っています。こちらで仕事を作って、それを日本に持ち帰るというか。その方がこうしてベトナムに来た意味もありますしね。理想としては25、6歳でビジネスを立ち上げるなりして、30歳くらいまでには実務を誰か他の人に託して、自分は管理をする立場にまでなれたら理想だと思っています。

濱田:ちなみにご結婚などは考えていないんですか?

杉本:今はまだ働いていたいという気持ちが強いですね。私は一つのことに集中するタイプなので、結婚したら今のように仕事に全力投球することは難しくなると思うんです。だから結婚するまでにやるべきことをやって、30歳くらいで出来たら良いな、と思っています。

濱田:23歳の若さでそこまで考えているなんてすごいですね!今回杉本さんのお話を伺って、日本の若者はもっと積極的に海外に出て行く姿勢が必要だなと思いました。

杉本:私は専門学校を出て何も考えずにポンとベトナムに来てしまったけど、日本にはもっと優秀な若い人たちが沢山いると思うんです。そういう人たちが外に出ないのはもったいないですよね。それに、こうやって簡単に海外に出ることが出来るのも日本人だからこそだと思うんです。ベトナムには海外に出ることなく一生を終える人たちが沢山いる。だから、自分が日本人であることに感謝して海外に出て、その国でそこにいる人たちに貢献しつつ、日本にも還元していくという気持ちが大切だと思います。

濱田:本当にそうですね。これからは私たち若者が中心になって、日本を元気にしていきたいですね!

杉本:これからの日本は私たち若者がどこまで出来るかに掛かっていると思います。若い人たちがやるしかないですからね!お互い頑張りましょう!


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