LOADING

Type to search

伊藤聖子さん(左)と佐藤曜子さん(右)

アバター
Share

「やっぱり、タイミングだね」

濱田:ところで佐藤先生はご結婚されていると伺ったのですが、日本人の方ですか?

佐藤:マレー系のマレーシア人です。ペナンの日本語学校で働いていた時に出会って、7年前に結婚しました。

濱田:そうなんですね!ちなみに結婚を決心された決め手は何ですか?

佐藤:ピピッって(笑)日本語で表現すると、運命とか?ペナンでは日本語教師用の寮に入る予定だったんだけど、たまたま定員が満員で現地のマレーシア人のお宅に間借りしていたのね。そのお世話になったマレーシア人のお友達が夫で、みんなでご飯食べに行くことになって。それで初めて会った時にピピッって。それまでそういうことはなかったんだけどね。

濱田:夫との出会いもピピッだったんですね!それは一目惚れということですか?

佐藤:一目惚れではないね。顔も好みだったわけじゃないしね(笑)私の夫は髪の毛がちりちりしているのね。変な話なんだんけど、紹介されて初めて会った時に「私、この人の子ども生んだら子どもの髪の毛がちりちりになるんだろうなぁ」って思ったのよ(笑)。

濱田:えーっ!初対面でそう思われたんですか?!その後すぐお付き合いされたんですか?

佐藤:そうだね。一ヶ月後にはもう付き合って、半同棲して。でもさっきも言ったけど、私はマレーシアで1年働いて嫌になって日本に帰国したのね。

濱田:日本に帰国されている間もお付き合いは続いていたんですか?

佐藤:なんとなくね。でもその後日本に迎えに来てくれて。私もその時は派遣の仕事に飽きてきた頃だったから、やっぱりタイミングだね。でも結婚してずっと家にいるのが嫌だったから、マレーシアの日本語学校に就職して、1年くらい働いて生活が落ち着いた時に結婚しました。

濱田:マレーシア人というとイスラム教徒ということですよね?文化の違いに抵抗を感じることはなかったんですか?

佐藤:そうだね、あんまり無かったかな。普段の生活も結婚したから変わったとか、イスラム教に改宗したから変わったとか、そういうことはないしねぇ。子どもが出来てからは生活が変わったけどね。

濱田:以前お子様のいる早稲田の教授にインタビューをさせて頂いたたのですが、その教授も同じことを仰っていました。結婚で生活は変わらなかったけど、子どもが生まれて変わったと。ちなみにお子さんはおいくつですか?

佐藤:6歳と3歳の男の子です。

濱田:家族とは何語でコミュニケーションをしているんですか?

佐藤:ちゃんぽんですね。英語とマレー語と日本語と、たまに中国語の単語とかね。子どもたちが通わせる予定の学校も、マレー系だけじゃなくて中国系もインド系もいて民族が上手く混ざっているしね。

濱田:なんだかインターナショナルですね!

「結婚と自分のやりたいことの狭間で揺れている女性が多い」

濱田:伊藤先生は結婚するなら何人がいいとか、こだわりはありますか??

伊藤:私は何人でもいいけど、やっぱり日本人がいいかな。改宗するというのはやっぱり抵抗があるし。

佐藤:うん、日本人がいいよ(笑)。

伊藤:ほらね、こういう風に言う人もいるしね(笑)。でも海外にいると、佐藤先生みたいに結婚されても海外に長くいらっしゃる方もいるけど、どちらかと言うと独身が多いですよね。

濱田:そうなんですか?!

伊藤:今の職場だって独身の女性の方が多いし、私の知り合いで海外にいる人は独身の方が多いと思う。「結婚したいんだったら日本に帰った方がいいよ」ってアドバイスをくださる方もいるし、みんな結婚したい気持ちもあるけど、やっぱりまだここでやりたいこともあるし、ってその狭間で揺れている女性が結構多いんだよね。

濱田:結婚したいなら日本に帰った方がいいんですか?

伊藤:そうだね。やっぱり宗教とか食べ物とか、文化が違うじゃない。あと特に中華系がそうだと思うけど、海外では家族の絆がものすごく強いでしょ。私も日本語学校の生徒が堂々と「お父さん、お母さんが好き」って口に出して言うのにびっくりしたのね。日本では、旦那さんは好きだけど、その家族や親戚のことも同じくらい好きになれるかというと、迷う女性もいる。だから日本人の女性の中には、外国人と結婚しても家族の絆の中に入っていけないんじゃないか、仲間外れにされるんじゃないか、って心配している人もいるんだよね。だから「結婚したいなら日本に帰った方がいいよ」って言われるんだけど、やっぱり海外にいたいと思う人もいる。それに日本に帰っても結局結婚できなかったら仕事しなきゃいけないじゃない?でも自分に向いている仕事があるのか、そもそも自分が就ける仕事が日本にあるのか、ってみんな本当に悩んでいるんだよね。

「実際にやることで、自分にとって大事なものだけが残る」

濱田:なるほど。やっぱり女性にとって仕事と結婚は切り離せないテーマですよね。それでも伊藤先生はマレーシアで日本語教師の仕事を続けていこうと思われているんですか?

伊藤:実はこの仕事を一生続けていこうという気持ちはないのね。あれもこれもやってみたいと思う性格だから、いつかどこかで偶然面白い仕事にめぐり合ったりしたら、辞めるかもしれない。でもどうかなぁ。もうこの仕事を始めて6年経つからね。なんとなくこのまま続けそうな気もするし。

濱田:6年は長いですね。その伊藤先生よりも経験の長い佐藤先生はどうお考えですか?

佐藤:海外にいると「これやってみない?」って色んな仕事のオファーが来るのね。だからもし条件が良くて、面白い仕事があったらそっちに行くかもしれない。でも私の場合、他のことをやってもまた戻ってくる気がしますけどね。60歳くらいまでは色々やるかもしれないね。

濱田:60歳までってすごいですね!!

伊藤:でもそうだよね、年を取ってからもできるもんね。それに辞めることってあんまりマイナスにはならないじゃない。逆に一度辞めて他の経験したからこそ、良くなることってあるし。海外に行ったり、他の環境で働いたりした経験が全部授業に生きるわけじゃない。

濱田:なるほど。私もいくつになっても自分の心に正直に生きていきたいです。最後に、就活で悩んでいる学生や私のように海外で働きたいと思っている学生に対して、メッセージをお願いします。

佐藤:そうですね。焦らなくてもいいと思います。その時がくれば自分の直感で分かりますから。でもその時までに自分を磨いて、スキルアップさせることは絶対に必要だと思うので、今出来ることを少しずつ一生懸命やっていくことは、とてもいいことだと思います。

濱田:自分の行く道が分からなくなって落ち込んで、自分に自信が持てなくなった時はどうしたらいいでしょうか?

伊藤:難しい質問だね。正直言って、私自身今でも悩む事もあるしね。今思い返せば20歳の時も30歳の時も悩んでいたし、今でも迷っている。でも私の場合、迷ったらまずはやることにしています。今まで色々やってきて辞めたこともあるし、続けてきたこともあるけど、実際にやることで自分にとって必要ないものは消えていって、大事なものだけ残るんだよね。悩むことはこの先10年経っても20年経ってもあると思うけど、迷ったり悩んだりすることで得られることがあるので、沢山悩んでほしいと思います。

濱田:そうですよね。人生は一度しかないので、やらずに後悔するくらいならまずはやってみようと思います!30歳になったとき、自分がどんなことで悩んでいるのかちょっと楽しみです(笑)。今悩んでいることも、きっと後から思い返せばたわいのないことだったりするのかもしれないですしね。とことんやってみます!今日はありがとうございました。


Previous Article
Next Article

4 Comments

  1. アバター
    zamuri zainal 2011年11月25日

    僕の先生だ!!!

    返信
  2. アバター
    イリヤス 2011年11月25日

    僕の先生だああ~!!!!すげやろう~!!!

    返信
  3. アバター
    Richard_lee67 2011年11月25日

    佐藤先生最高!!ピピっと(^-^)/

    返信
  4. アバター
    Yukie 2012年8月30日

    聖子さんだ!

    返信

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *